夕陽に染まるアンダマン海を望みながらのディナー、路地裏で出会う衝撃的な大きさの海老、ホテルの部屋で楽しむトロピカルフルーツ。プーケットでの食事は、それ自体が一つの冒険です。
「観光地だから高い」「屋台は危険」といった先入観を持って訪れる方も多いプーケット。確かに20年前に、ぼくがバックパッカーとしてタイに訪れた時に比べれば、円安と発展の影響で物価はかなり上がっています。しかし、それでも海外のビーチリゾートを考えた時に、比較的に物価が安いのは、間違いないと思います。賢く選べば、その価格に見合う、いや、それ以上の価値ある食体験が楽しめます。
今回は、5日間の滞在で実際に訪れた場所から、絶対に外せない名店から便利なフードコートまで、予算と共にご紹介します。観光の合間の休憩処や、スーパーマーケットでの食材調達術まで、プーケットでの食事を最大限楽しむためのガイドです。
高級リゾートレストラン体験:バーンリムパカリム
プーケット旅行で一度は訪れたい高級レストラン「バーンリムパカリム」。夕日と共に楽しむディナーは、特別な思い出になること間違いありません。ただし、価格は日本の高級なタイ料理屋さんくらいの価格です。
海老の麵巻き揚げ、トムヤンクン、ガパオライス、ヤムウンセン、それにドリンクと、あまり頼まなかったものの、2人で13,000円ほどと、日本のタイ料理店より高めの設定。
それでも、この絶景と雰囲気を含めて考えれば、記念日ディナーとしての価値は十分にあります。
料理の特徴
意外だったのは、トムヤンクンの透明なスープ。一般的な赤みがかった辛いスープではなく、辛さを抑えた繊細な味わいが印象的でした。エビの麺巻き揚げは、見た目の美しさと味の両方で満足できる一品。日本語メニューがあるので、注文も安心です。帰り際にはプレゼントももらえる心遣いも。
アクセスのコツ
トゥクトゥクで300バーツ。グラブが捕まりにくい時間帯なので、行きはホテルでトゥクトゥクを手配するのがおすすめです。帰りは心配いりません。レストラン前に待機しているタクシーが利用できます。
ピピ島ツアーでのローカルグルメ体験
ピピ島ツアーに含まれるランチビュッフェは、タイ料理というよりマレーシア料理の影響を感じる多彩なメニュー構成。特にソムタム(青パパイヤのサラダ)は絶品でした。ここで重要なのが、日本語ガイドの存在。食事会場へのアクセスは複雑で、ガイドなしでは到着すら難しかったかもしれません。
バングラ通りの衝撃的な発見
バングラ通りで目撃した巨大エビは、まさにジブリ映画「天空の城ラピュタ」でパズーの家のドーラが食べていたような驚きのサイズ。1000バーツからという価格設定で、氷の上に陳列されていました。鮮度の問題が気になり、今回は断念しましたが、チャレンジ精神旺盛な方は試してみる価値はあるかもしれません。
カフェ&休憩処の活用法
観光の合間のカフェ利用は、単なる休憩以上の意味があります。トイレ休憩を兼ねて立ち寄れるのはもちろん、暑い中での観光のペース配分に重要な役割を果たします。
特別においしい!というわけではありませんが、観光地のカフェでファンタを飲みながらの休憩は、長時間の観光を乗り切るための必須戦略です。
ショッピングモール&フードコート
ジャンセイロン
フードコートこそガラガラでしたが、バーガーキング、ケンタッキー、八番らーめんなど、日本でもお馴染みの店舗が充実。西洋人観光客向けにピザやイタリアンのお店が充実しているのは、20年前から変わらないタイの特徴です。
ジャンセイロンの地下一階のフードコートには、本当にたくさんの店が立ち並んでいますが、驚くほどガラガラ。ジャンセイロン自体に人がいなくて、つぶれるのか心配になるくらいでした。
スーパーマーケットでの食材探検
街には果物の屋台も
街には今ではあまり見かけませんでしたが、果物を売る屋台も。
ビッグCでのフルーツ選び
新鮮なマンゴーやマンゴスチンを購入して、ホテルでのおやつタイムを楽しむのがおすすめ。ただし、生フルーツは日本への持ち込みができないので、必ずホテルで食べ切りましょう。
日本ではなかなか食べられないマンゴスチンも美味しかったです。旅行の季節に合わせて、旬の果物を食べるのがおすすめ。
セブンイレブンのローカルフード
タラの甘辛い味付けのかばやきさんたろうに似た珍しいおつまみなど、日本では出会えない味との出会いが楽しめます。
お土産選びのポイント
ドリアンのドライフルーツやドライマンゴーは、日本への持ち込みも問題なし。南国フルーツの味を自宅でも楽しめる、おすすめのお土産です。ただし、豚肉や生の果物など、日本への持ち込みが制限されているものもあるので、知らずに日本に持ち込んでしまうと高額な罰金を払わなければいけない場合もあるので、注意が必要です。
日本への持ち込みが制限されているもの
1. 動植物関連
持ち込み禁止・制限品目
- 生鮮食品:
- 生の果物、野菜(例: ドリアン、マンゴー、ライチなど)
- 特定の熱処理を施された場合に限り、検疫で許可される場合があります。
- 生の果物、野菜(例: ドリアン、マンゴー、ライチなど)
- 生の動物製品:
- 生肉、生ハム、ソーセージ、加工が不十分な肉製品。
- 植物:
- 種子、苗木、切り花、観葉植物。
- 許可を得るためには、輸出国(タイ)の植物検疫証明書が必要。
- 種子、苗木、切り花、観葉植物。
持ち込み許可が必要なもの
- 果物や植物製品:
- 加工済みであっても、農薬や病害虫の検査が必要。
- 動物性加工品:
- 缶詰やレトルト食品など完全密封の加工品は持ち込み可能な場合がありますが、検疫で確認が必要。
2. 肉製品および動物由来製品
- 豚、牛、鶏、羊などの加工食品(例: ソーセージ、ジャーキー、ベーコン、缶詰以外の肉製品)は全て禁止。
- タイから持ち込まれる豚肉製品は、アフリカ豚熱(ASF)のリスクがあるため、厳しく規制されています。
3. 水産物
- 基本的に魚や貝類は持ち込み可能。
- ただし、大量(業務用に見えるほどの量)だと別途手続きが必要。
- 生きた水産物は検疫が必要。
4. 食品・飲料
- 一般的な加工食品(例: スナック菓子、インスタントラーメン、乾燥果物)は持ち込み可能。
- 注意点:
- ナマズやフグなど、一部の種類は持ち込みが禁止。
- アルコール飲料は税関の免税範囲内でのみ許可。
5. 薬や医療品
- 一部のタイの伝統薬やサプリメントは日本では違法成分を含む場合があるため、事前に成分を確認。
- 医薬品は30日分まで持ち込み可能。
- 麻薬成分(例: コデイン)が含まれる薬品は事前許可が必要。
6. 金銭・貴金属
- 現金: 100万円相当以上を持ち込む場合は、税関への申告が必要。
- 貴金属(例: ゴールドバー)も同様。
7. 文化的または規制対象の商品
- 模倣品(偽ブランド品): 禁止。
- 保護対象動植物(CITES条約):
- 例: 象牙、タイマイ製品。
タイで人気のお土産でも、日本の検疫で止められる可能性がある品目が多いため、以下をおすすめします:
- 検疫の心配が少ない食品: 乾燥果物、袋詰めの調味料、インスタント食品。
- 雑貨: シルク製品、工芸品、アロマオイル。
日本入国時の検疫窓口での確認がスムーズに行えるよう、購入時に商品説明や成分表示をしっかり確認することをおすすめします。
まとめ:プーケットならではの食体験
プーケットの食事は、高級レストランから屋台まで、幅広い選択肢があります。観光地価格とはいえ、景色や雰囲気も含めた「体験」として捉えれば、十分に価値のある食事が楽しめます。特に、ホテル近くのスーパーやコンビニを上手く活用することで、食事の幅を広げることができます。
※物価や買い物の詳細については「プーケット旅行2024:物価・ショッピング完全ガイド」で詳しくご紹介しています。