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マレーシア航空ビジネスクラス徹底レビュー:復活した評判の真相に迫るお得な空の旅

マレーシア航空ってどうなの?

2014年、マレーシア航空は二つの大きな事故により深刻な危機に直面しました。その結果、評判が落ち利用率が下がり、サービスを削らざる負えなくなり、更に利用率が低下するという負のスパイラルに入りました。

しかし、その後の徹底的な改革と顧客サービスの向上により、2024年にはAPEX(Airline Passenger Experience Association)から4つ星という、主要航空会社の評価を獲得。今回は、その復活を遂げたマレーシア航空のビジネスクラスを実際に体験し、サービスの実態に迫ります。

実際に今回乗ってみた搭乗路線

今回利用したのは、成田からプーケットまでの往復便です。往路は夜の22時30分に成田を出発し、クアラルンプールで乗り継ぎ、翌日9時50分にプーケットに到着するルート。夜間飛行を活用することで、時差ボケを最小限に抑えられる絶妙なスケジュールとなっています。

マレーシア航空公式サイトより

ビジネスクラスシートの快適性

広々とした座席配置

驚くべきは、その広さです。2-2-2の座席配置で、通常のエコノミークラス3席分のスペースを2席で使用する贅沢な空間。隣との仕切りも適度な高さがあり、他人との相席でもストレスを感じることはありません。窓側の席では通常1つの窓に対し、ビジネスクラスでは2つの窓が配置されており、機内とは思えない開放感を味わえます。

マレーシア航空公式サイトより

フルフラットシートの寝心地

搭乗時には客室乗務員にお願いすると丁寧にシーツを敷き、ホテルのベッドメイクさながらの準備をしてくれます。電動リクライニングで簡単に操作できる座席は、足元も西洋人でも余裕のある広さ。USB電源も完備されており、スマートフォンやタブレットの充電も心配ありません。夜間のフライトでは、照明が適度に暗くなり、ぐっすりと眠ることができました。

足は十分にとどかないほど広い

充実のアメニティ

ビジネスクラス専用のアメニティキットは、見た目の高級感だけでなく、実用性も兼ね備えています。ボディークリームやハンドクリーム、上質な靴下など、長時間フライトに必要なアイテムが揃っています。これらのアメニティは、フライト後も使える品質で、お土産としても重宝します。

機内サービスと食事

夜間フライトのサービス体験

搭乗直後に提供されるウェルカムドリンクは、フレッシュなオレンジジュース。トロピカーナに匹敵する美味しさです。離陸後のメインの食事サービスでは、マレーシア航空の名物「サテー」が提供されます。甘いピーナッツソースをつけて食べる焼き鳥のような料理で、各フライトで提供される特別メニューです。マレーシア料理が好きな方には特に嬉しい一品でしょう。

ラウンジ体験

成田空港:サクララウンジ

JALとの共用ラウンジとなるサクララウンジは、さすがの一言に尽きます。高級感のある内装に加え、マッサージチェアも完備。残念ながら今回は利用しませんでしたが、次回は必ず試してみたい設備です。食事メニューも充実しており、特に人気のJALカレーは見逃せません。

チェックイン後すぐ近くにあって利便性が良い

 

ラウンジ内は1階と2階に分かれている

 

人気のJALカレー

クアラルンプール空港:ゴールデンラウンジ

マレーシアの玄関口にふさわしい、広々としたラウンジです。マレーシア料理を中心として中華などの豊富な食事メニューに加え、ムスリムの方への配慮も徹底しています。

乗り継ぎ情報を表示する電光掲示板があり、トランジット時の不安を解消してくれる心強い設備です。

空港2階にあってちょっとわかりずらい

 

マレーシア航空公式サイトより

 

豊富なメニューでマレーシア料理から中華までいろいろある

 

しゅうまいなどの中華料理やマレーシア料理が食べられる

 

デザートも充実

 

スムーズなトランジット体験

マレーシア航空での乗り継ぎの最大の利点は、荷物の自動積み替えと入国手続き不要の手軽さです。さらに、JALと同じワンワールド加盟航空会社であるため、今回のフライトで約8,000マイルを獲得。パッケージツアーでもちゃんとマイルは貯まるので、帰国後にJALアプリでフライト情報を登録して、しっかりマイルを貰いましょう。

10,000マイル貯まれば、JALの「どこかにマイル」なら、10000マイルで国内旅行ができます。

マレーシア航空はJALと同じone-world加盟

 

驚きの価格とコストパフォーマンス

HISのパッケージツアーを利用したので、今回はかなりお安くビジネスクラスを使って、プーケットに行く事ができました。実際に具体的には、HISのハイクラス旅行専門ブランド「クオリタ」を利用したのですが、予想を遥かに超える価格で旅行ができました。

ずっとHISのサイトを比較してみていたのですが、常のエコノミークラスパッケージと同等かそれ以下の価格で、ビジネスクラスの贅沢な旅を体験できました。

また、HISのクオリタでは柔軟なカスタマイズが可能なので、自分好みの旅程を組み立てられます。ただし、土日フライトは追加料金が発生する可能性があるので注意が必要です。

5泊6日のパッケージには、往復のビジネスクラス航空券に加え、ホテル宿泊(朝食付)、空港送迎、さらにディナー1回も含まれています。

格安で旅行に行けるのは、パッケージツアーの一番の魅力ですが、日本のパッケージツアーは設定期間が短いので、長期で旅行に行きたい場合はやはり、どうしても航空券とホテルを別で予約する必要が出てきてしまいます。

飛行機を快適に乗るためにいつも持っていくもの

長時間フライトをより快適に過ごすために、いつも必ず持っていくものがあります。

ホテルでサービスで貰える薄くて軽いスリッパをご存じでしょうか。それを持参すれば荷物にもならずに、靴を脱いでリラックスできます。

また、エアーピローで首をサポートすることで、さらに快適な睡眠が取れます。やっぱりビジネスクラスでも、首をサポートしてくれるエアーピローがあった方が楽だと感じます。

トランジットをする際の通信環境

通信面では、eSIM(Airaloなど)の利用がおすすめ。Amazonでも格安でSIMを事前に買う事も出来ますが、eSIMは設定も自動で行ってくれて、何よりデータSIMなので物理的なSIMの入れ替えの必要がないところが良いです。

また、Airaloには、複数国で使えるプランがあって、今回はアジアプランというのを契約して行ったので、マレーシアでのトランジットでも回線が途切れる事がなく使え、タイのプーケットでもそのまま使え、トランジット時も途切れることなくインターネットに接続できます。

空港やラウンジのフリーWi-Fiが使えればそれでいいよ、という方は必要ないと思いますが、常にスマホがネットに繋がっていないと不安な方にはおススメです。

深夜便の予約時は日付に注意

飛行機の深夜便の予約時、0時をまたぐフライトの場合は、日付確認をしっかり行いましょう。

まとめ:マレーシア航空ビジネスクラスの真価

マレーシア航空のビジネスクラスは、特にパッケージツアーでの利用時に真価を発揮します。快適な座席、行き届いたサービス、スムーズなトランジットと、ビジネスクラスならではの特典を存分に楽しめます。特にオフシーズンなどでは、価格面でもエコノミークラスのパッケージと遜色ない場合があり、東南アジア旅行の選択肢として非常に魅力的です。

かつての苦境を乗り越え、着実に品質を向上させてきたマレーシア航空。その努力は、今回の搭乗体験で十分に感じ取ることができました。特に、価格とサービスのバランスの良さは特筆に値します。東南アジアへの旅行を検討している方には、ぜひ選択肢の一つとして検討していただきたい航空会社です。